チョコレート好きな日本人でも、意外と知らない人が多い?「カカオってどんな植物?」というお話から…
実は、その果肉も結構オイシイらしくって、その部分を普通に「フルーツとして楽しむ」事が出来る、という話もまたあまり知られていません。
…というワケでこのページでは、そんな「カカオの果肉」についてご紹介したいと思います。
日本で楽しむ方法とは。
目次
カカオの果肉(カカオパルプ)って?
カカオの木は、北緯20度から南緯20度までの栽培地のみで育つ、アオギリ科の常緑樹です。ハイビスカスやオクラの仲間なんだそうです。
↓そしてこちらがカカオの実。カカオポットと呼ばれるものです。
この姿、よくチョコレートのパッケージなどに描かれているので皆さん見慣れているかもしれませんね。
そしてコレを割ると、↓こんな風な白いフルフルとした果肉がつぶつぶつぶ…っと入っています。果肉の部分を「カカオパルプ」と言います。
果肉を食べるイメージがないカカオですが、華やかな香りとほんの少しの苦み、酸味がバランスよく、唯一無二のフルーツとしても知られます。
バナナやライチの風味に例えられることが多い南国フルーツです。
ちなみにカカオ豆というのは、この果肉の中にある種子の事で、発酵・焙煎などの過程を経て、チョコレートになります。
カカオパルプを楽しめる商品とは
日本では、生の果肉をそのまま食べる…というのはなかなか難しいとは思うのですが、カカオパルプを加工した商品は体験可能なものが結構あります。
以下、ご紹介していきたいと思います。
「エリタージュ」のシロップとかジャムとか。
フランス アルザス地方ストラスブールの、ビーントゥバー ショコラトリー「エリタージュ」では、カカオパルプのシロップなどを販売しています。
写真は「カカオフェルメントシロップ」という商品。
果汁を煮詰めて作っています。キンカンやパッションフルーツ、ジンジャーなど、さまざまなフレーバーがあるので選ぶのも楽しいですね。
日本では、チョコレートシーズンにて、百貨店のバレンタイン催事などに登場します。伊勢丹のサロンデュショコラなどは要チェック。
会場では、シロップ自体のプロダクトも買えますし、ドリンクのテイクアウトもあるんじゃないかな?
シロップの他、カカオを使ったカカオビネガーもありました。
そして!なんとジャムもあるんです。
写真はベトナム産の生カカオで作るジャム。
収穫したての生カカオの甘酸っぱさを感じること間違いなし。
通常のジャムの他、果肉の粒まるごとコンフィチュールにしたようなタイプのモノも。
かなりレアだと思いますので、もしも見かけたら絶対GETをば。
「カカオストア」のカカオジュース
富ヶ谷にある、ビーントゥバーチョコレートのセレクトショップ兼カフェ「カカオストア」で飲めるカカオジュース。
シュワッと爽やか。
オマケにチョコレートもついてきます♪
「ミニマル」のカカオパルプジュース
これまた富ヶ谷に本店がある日本のビーントゥバーチョコレートショップ「ミニマル」。
カカオにこだわっているだけあって、こちらのイートインメニューにもカカオパルプを使ったジュースがありました。
また、緑茶とコラボした新メニューなども…お出かけの際はぜひ現在オーダー可能なメニューを確認してから、訪ねてみてください。
もちろん、チョコレートも美味しいですよ。
あと…ちょっと余談で、カカオパルプのお話ではないのですが、なんと、ミニマルにはカカオのビールもあります。
MADE IN TOKYOのクラフトビールをつくるブルワリー「T.Y.HARBOR BREWERY」とコラボして作ったビール「Cacao Chili Amber」。
アンバーのラガービールをベースにして、そこにハラペーニョとコロンビア産カカオを漬け込んだ、ラガービールです。
「ウシオチョコラトル」のカカオソーダ
地方ネタも1つ!
広島尾道にある小さなビーントゥバー工房「ウシオチョコラトル」。2Fのカフェにて、オリジナルのカカオシロップを使ったソーダ割のメニューがありました。
なるほど、こうやって並べてみると、やはり、カカオにこだわっているだけあってビーントゥバー(カカオ豆の選定から自社で一貫して行う製造方法)を採用しているチョコレートショップが多いですね。
当たり前ですが「カカオを知ってほしい」という思いも強いんだと思います。
「アトリエ キュイエール」のチーズケーキ
こちらはカカオパルプを使ったチーズケーキ。福岡にある「アトリエ キュイエール」の「カカオチーズケーキ」です。
コチラも初めて食べた時は唸りました!美味しい!
今までいただいたチーズケーキの中でも、上位…一番感動したかも?というくらいに好きなスイーツです。
「メゾンカカオ(カカオ365)」のカカオビネガー
カカオパルプから作った希少なフルーツビネガー。
「エスコヤマ」のボンボンショコラ
カカオパルプをチョコレートのフィリング(中身の事)として使っているモノも、たまに見かけます。
2015年、パリで体験したエスコヤマの新作ショコラにも使われていました!
この時、小山進さんから直接お話を聞いたのですが、「カカオパルプは無茶苦茶美味しいんですよ。ライチみたいでね」とのこと。
小山さんのショコラは、どれを食べても「よくここまで完璧に計算できるよなぁ…」とその天才っぷりに毎度驚いてしまうのですが、カカオパルプの1粒ももちろん最高のお味。(すみません、私、一番好きなの。エスコヤマが。)
…
はい、というワケで、カカオパルプについて、いかがでしたでしょうか。
カカオパルプを体験してこそ、本当のチョコレート通?!
皆様もぜひ。
写真&文章:グルメライターケイ