元金融アナリスト…という異色の経歴を持つ男性が、インドネシアのカカオに興味を持ち、その素晴らしさを広めるため作ったチョコレートブランド「Dari K(ダリケー)」。
単なるチョコレートにとどまらない商品展開、そして新型コロナで不安定な業界への支援などエシカルな活動にも注目が集まっています。
インドネシア・スラウェン島に現地法人を設立し、農家さんと一緒にカカオの生産に取り組んでいるという、ビーントゥバーよりもさらに深くカカオに関わる同ブランド…
このページではそんな「Dari K(ダリケー)」について新お届けします。
「Dari K(ダリケー)」とは?
「ダリケー」は、代表 吉野慶一さんが、2011年、京都で立ち上げたチョコレート店。
世界有数のカカオ生産国でありながら、その正しい扱い方を知らないが故、今まであまり注目されていなかったインドネシアのカカオ豆…を中心に商品展開。
チョコを食べたことがない農家のため、現地スラウェシ島に赴き発酵技術指導から、その体系を作り上げました。
インドネシアのカカオ豆とフルーツ発酵
「発酵」していないがために品質が上がらず、安く取引されていたインドネシアのカカオ豆を、現地で農業指導。
品質向上を図るだけでなく、カカオ豆の個性を尊重した「フルーツ発酵」(*1)という手法で、独自のチョコレートを生み出しています。
サロンデュショコラ パリにも出展
ここ数年は、日本でも開催されるようになり知られるようになった、チョコの大祭典「サロンデュショコラ」。
ダリケーは、その本場「サロン・デュ・ショコラ パリ」にも出展。
ヨーロッパでは珍しい「生チョコ」が、C.C.C品評会にて高く評価されました。
また、2018年には、カカオ豆を挽く画期的なマシンと共に出展し、世界のショコラティエをどよめかせました。(詳細後述)
「Dari K(ダリケー)」おすすめ商品
*現在販売していない商品が含まれている可能性もあります。
トリュフ
2023年末にデビューした「カカオが香るチョコレート・トリュフ -Sulawesi Selection-」。
インドネシア・スラウェシ島のカカオを使用したトリュフ。
「クラシック」の他、ライムと共に発酵したカカオ豆を使用した「ライム発酵」、ローストカシューのミルクを使った「カシューミルク」の3種類×2粒入っています。
封を開けた瞬間、パワフルなフルーツの香り。
15度くらいの室温で食べたので、ちょっと跳ね返すような弾力もあって楽しい食感です。
ヒヤリとした触感から滑らかに溶けて、ゴクリと飲み込むようなフィニッシュ。グアバジュースを飲んだ時のような後味。ココアパウダーの無機質というかハンサムな苦味と食感がよりガナッシュを引き立ててます。
「カシューミルク」は特に一瞬ソフトクリームを思わせるようないい香りも残ります。
こんなにパワフルにフルーツ感が強いのに、「ライム発酵」だとどうなっちゃうんだろうって思いましたら、これが意外にも一番大人味でした。
ライムの味が、スパイス的な役割になっています。
ビーントゥバーで、もちろんカカオの個性を大事にしている商品なのですが、例えばきのこっぽさとか、草っぽさ、鉄っぽさ?みたいなクセ強系ではく、ストレートにフルーツの持つ美味しさが楽しめて難しくない。おすすめです!
↑こちらは2024年SUMMERバージョン。
「クラシック」に加え「バナナ」「カシューナッツ(ホワイトチョコ)」が入った限定のボックス。
「バナナ」は、もともとカカオが持っているバナナに似た風味が、そのものの素材とリンクするのでバランスがとってもいい。
言い方が難しいのですが、食べている最中に「あれ?これってチョコレートだっけ?」と思っちゃうほどに爽やかで、色で言えば「白」を思わせる味わいがあります。フルーツの焼き菓子、って感じ。
↓こちらは2022年、本店で購入した抹茶や苺のトリュフ。
↓こちらは2016年のトリュフ。
シナモンなどを使った個性的なフレーバーがありました。
テリーヌショコラ
カカオとろけるテリーヌショコラ。
カカオ分78%のダークチョコレート、バター、卵、砂糖、小麦粉を使ったシンプルなレシピで作られています。
こちらも、封を破った途端強いカカオの香りが。
フォークを刺したらホロホロと崩れる感覚。口に入れたらふわり&ネットリと余韻を残して消えていきます。
ナッツのような香ばしさとお酒を飲んだ時のような風味!
少し温めたら、酸味と、そして牧草っぽい感じ(アーシー?っていう表現であってるのかな)が強くなります。
サワークリームと合わせてみると、より酸味が立つ感じ。
マスカルポーネはつつみこむ。
ウイスキーと合わせると、苦味がギンッ。
いろんな楽しみ方も!
カカオサンドクッキー
バターが香るサクサクのラングドシャ生地で厚めのチョコレートを挟んだカカオサンドクッキー。
常温で持ち運びがしやすく、京都駅などでも販売しているため、お土産に最適です。
チョコレートアイス
ザクザク食感のカカオニブチョコレートアイス。
アイス生地は、グッと密度が高くきめ細やかな生地で、マットな舌ざわり。
滑らかでありつつサクサク。そのハンサムな食感とギリギリ迄抑えられた甘みが、酸味、そしてきのことチーズ、バナナが混じったようなカカオの味をより引き立ててます。
トップにたっぷり乗せられたカカオニブ(焙煎したカカオ豆を砕いだもの)は、ポリポリとした食感。
アーモンドなどのナッツと比較すると、食感を含め、よりプリミティブなイメージですが、当然チョコレートのアイスと相性バッチリ。
やっぱりコチラもきのこのような風味。そしてほんのりと青りんごのような爽やかさも。割とガッツリカカオの個性を主張してくるタイプで、アイス商品全体の味が立体的になってます。
ウイスキーに合います。
手作りチョコレートキット
カカオ豆からチョコレート作りを体験する事が出来るキット。
有名youtuber(SeikinTV)さんも取り上げるほど、楽しい商品。
動画内では、その他の商品も紹介していますのでぜひ視聴をば。
クーベルチュール
「板チョコはないんですか?」とのユーザーからの声にこたえて作られたのがコチラ。製菓用のすっぴんチョコレート生地「クーベルチュール」。
ダリケーが選定し、発酵技術指導までして育てたチョコをダイレクトに味わう事が出来ます。
チョコレートミックス
インドネシア産カカオ78%ダークチョコレートと、ドライクランベリー、ドライいちじくをミックス。
ダリケーの「トロピス」というシリーズの商品です。
カカオの酸味とフルーツの酸味が上手にリンクしていて、ミルクや炭水化物とものすごく合います!
ベーグルに乗せて焼いてみたんだけど絶品でした♪
カカオニブチョコ
名前の通り、カカオニブ(焙煎したカカオ豆を小さく砕いたモノ)をチョコでコーティングした商品です。
コーティングのチョコが想像よりも厚めなので、カカオニブの苦みがちょうどよい具合に中和され食べやすい!
酸味の具合もバッチリ。缶タイプと袋タイプがあり、袋の方が割安でした。
カカオプレッソ(カフェメニュー)
NHKBS1「チョコレートで世界を変える日本人たち」、NHK「クローズアップ現代+」「世界が恋する日本チョコレート」で紹介され、さらに話題となった「カカオプレッソ」。
かつては京都駅にあった「ジ・オブローマ990」(閉店)、そして現在、四条河原町にオープンした「ビヨンドシー」(閉店)などで体験するコトができました。
カカオ豆の消費をさらに伸ばすためにも、出来立てのチョコレートを知ってもらう事が重要…という事で、それが叶う特殊な機械を「シャープ」と共同開発!
今まで、カカオ豆から食べられる状態になるまで、約72時間かかっていたところを、その場の作業、目の前で提供できるまでに時間を短縮。
2018年の「サロン・デュ・ショコラ パリ」では、名だたるショコラティエから「自分も使いたい」「機械を譲ってほしい」という申し出が相次ぐなど話題に。
神香茶 京のカカオ茶
チョコレート商品以外の展開も面白いのがダリケー。
まずご紹介したいのが、カカオニブ、シェルもかな?を使った紅茶!
5袋入り680円。
京都和束町 東茶園の和紅茶とカカオ豆が出会いました。
カカオが香るチョコレート・リップクリーム。
チョコレート以外のプロダクトその2は、リップクリーム。
カカオバターを使った保湿スキンケア商品は、プレゼントにも楽しいと思いますよ。
写真は2015年、「サロン・デュ・ショコラ パリ」にて。
セブンイレブンコラボ
2021年1月~には、大手コンビニチェーン「セブンイレブン」とコラボし、限定のスイーツも発売しました。
こだわりのフルーツ発酵を、多くの人に楽しんでもらう=インドネシアのカカオ豆を出来るだけ多く流通させる!…という、吉野さんの想いが詰まったコラボでした。
「Dari K(ダリケー)」店舗情報
三条本店
住所:〒604-8374 京都府京都市中京区上瓦町63(三条会商店街内)
京都タワー店
住所:〒600-8216 京都市下京区東塩小路町721-1(京都タワーサンド 1F MARKET)
丸の内オアゾ店
2022年12月16日、東京初出店となった店舗
住所:東京都千代田区丸の内 1-6-4 オアゾ1F
以下、閉店した店舗です
【閉店】Beyond C 四条河原町店(ビヨンドシーラボバイダリケー)
搾りたてのカカオマスを使用したスイーツやドリンクなど、カカオのフレッシュな風味を堪能できる、四条河原町店でしか味わえない商品を楽しめます。
場所は鴨川の近く。
店内にイートインスペースはないものの、テイクアウトしてもゆっくり楽しむ場所には困らない好立地です。
店内右手壁面には、鴨川とカカオの木が描かれていて、写真撮影にもピッタリ。
住所:〒604-8014 京都府京都市中京区柏屋町171-1(グーグルマップで開く)
電話: 080-7651-6456
【閉店】京都駅に新ブランド店「ジ・オブローマ990」
2018年、京都駅にあるお土産屋さんの中に出来たイートインスタイルのお店です。
正確な場所は、JR京都駅西口2階 南北自由通路(南側)にある「京銘菓・名菜処 亰(みやこ)」の中。
注文用カウンターと簡易なイートインスペースのこじんまりとしたお店。
いろんな種類のカカオドリンクと、
チョコタルト、ガトーショコラ、ソフトクリームなどのスイーツメニューなどがあります。
その他、ジオブローマ990ブランドの菓子「クランチカカオバー」や、
本家ダリケーブランドのプレミアムチョコレートの販売もあります。
カウンターの横にはガラス張りになった作業場があり、ドリンクを作る様子を眺めることも。
お店は年中無休。
営業時間も、朝8時半から夜9時まで…と長い時間オープンしていますので、利用しやすいです!チョコッと疲れた出張帰り…など立ち寄ってカカオドリンクを楽しんでみては♪
グルメライターケイのひとりごと
2015年、パリのサロンデュショコラでダリケーの商品に触れました。
ただ…あまりにたくさんのブランドがありすぎ、実際にはほんのちょっとのお買い物で済ませてしまった…(せっかくパリに来たので、なんとなく日本のブランドには食指が伸びなかったんですよ~。いろいろ買いすぎてワケわからなくなってたし…)。
その後、「星のや京都」に泊まった時に、無料のおやつサービスで再会!
なにこれ美味しい…!とビックリした焼きカカオが、有名和菓子店とダリケーのコラボ商品だったんです。