2015年、サロンデュショコラにて日本初上陸。
郷土ブルゴーニュの味とセンス、ロジックを掛け合わせた繊細なショコラが人気の「Olivier Vidal(オリヴィエ・ヴィダル)」。
「マツコの知らない世界」で紹介されたこともあり、日本での人気を確固たるものにしています。
このページでは、そんな「Olivier Vidal(オリヴィエ・ヴィダル)」について、2020年に参加したセミナーの様子とともに、その特徴、おすすめ商品、店舗詳細、お取り寄せ情報などお届けします。
目次
「オリヴィエ・ヴィダル」とは?
「オリヴィエ・ヴィダル」は、フランス ブルゴーニュ地方 オーセール(Auxerre)にあるショコラトリー、および同名シェフです。
オリヴィエ・ヴィダルシェフは、1967年、ブルゴーニュの生まれ。
18歳から16年間、ディジョンにある「ファブリス・ジロット」の元でパティシエとしての修行を開始。徐々にショコラの魅力にひかれ、ショコラティエを目指します。
その後、2007年にM.O.F(フランス国家最優秀職人章。日本でいう人間国宝みたいな感じ)を取得。
現在のショップは2012年オープン。
2015年、日本のサロンデュショコラに初参加。
2018年に、オーセールの北部に2号店をオープン。
2019年には、自身完全オリジナルのクーベルチュール「セレクションヴィダル」を完成させます。
味の特徴
彼のチョコレートは、郷土の味を前面に出すことでひときわ目を惹きます。
「ブルゴーニュのスポークスマン」と紹介されるほど、地元を愛し、地元に貢献。
代表作の「エスカルゴ」(詳細後述)の「大ぶりなのに繊細」なショコラに表されるように、ブルゴーニュの伝統に味覚の感性とロジックを掛け合わせた味わいです。
そのプロダクトは、単体の素材の味を超越しています。
ここからは、参加したセミナーで伺ったお話をインタビュー形式でご紹介しますね。
オリジナルのクーベルチュールについて
Q:クーベルチュール「セレクションヴィダル」は、どんな味を求めて作りましたか?
ヴィダルさん:「まずは、個人的にエクアドル、そしてマダガスカル産のカカオ豆が大好きなので、それをブレンドした物を作ってみたいというのが最初でした。
こだわったのは、カカオ分が67%である事、そして”粘性”です。ボンボンの上掛けに使う時など、自分のやりやすいトロミ具合があるので。」
Q:今回は「ドモーリ」社にお願いしたそうですね?
「はい。ドモーリはイタリアにあるので、特にこだわった粘性については、現地に赴いて確認しながら調合してもらいました。
完成したのは、2019年です。」
Q:どんなものに使用していますか?
「ボンボンショコラの上掛け、そして、『タブレットフリュイ』『パレフリュイ』の、フランボワーズの方の土台に使っています。
マンゴパッションの方にはミルクチョコレートを使っているのですが、まだミルクタイプのオリジナルクーベルチュールは作っていません。いつか作れたらいいなと思っています。」
工房について
Q:2号店に次いで、ラボを大きくする計画があると伺いました。
ヴィダルさん:「実際、2年ほど前から、ラボを大きくしたいというプロジェクトの話は出ています。
ただ…資金の問題で、あくまで計画中(笑)
Q:じゃあ、みなさんにたくさん買ってもらわないといけませんね(笑)
「はい!ぜひ、たくさんお買い上げ下さい!きちんと資金を回収して、ラボを作りたいです(笑)
ラボのプロジェクト実現のためにも、ぜひよろしくお願いいたします。」
「オリヴィエ・ヴィダル」おすすめ商品
サブレ ブルトン
ブルターニュ風にサブレをチョコでコーティングしたもの。
「ノワール」(ビター)と「レ」(ミルク)の2種類あります。
サクサクにガリガリがプラスされたような気持ち良い硬さがある食感。
なんだけど、粗めに作られてるので、カッと歯が当たった瞬間にホロホロホロホロ…っと解けていくようでもあります。
チョコなのかサブレなのか、はたまた両方由来なのか…?不思議とチーズ…カマンベールのような超美味しい味がします。椎茸のような風味もあり「旨味」がすごい!
それから、粉の味も特徴的でちょっと蕎麦を思い出す感じ。
「ノワール」の方は、当然キリッとした苦味が楽しめるんですが、サブレの粉の美味しさとバニラのようなほんのり甘い香りのおかげで不思議とソフトクリームっぽさも。
大人のサブレです。
そして「レ」。
前述のモノに乳が加わるわけですから、当然美味しくないワケがなく。
優しさ度、ソフトクリームぽさが増しています。
だけどしつこくないのは、サブレ生地の方をバターでジュワジュワさせすぎずにバランスをとっているから?塩味も程よい。
シンプルながらすごく滋味深いといったイメージのサブレです。
サブレ パータタルティネ
チョコレートスプレッドをアーモンドプラリネ入りのサブレでサンド。
かなりナッティーな味わいです。
サブレはシットリとサクサクと中間のような食感で、センターと一緒に違和感なく口の中で溶けていきます。あとに残るのはまあるい甘みと香ばしさ。若干の渋みと苦み。美味しい!
パレ プラリネ ゴーフレット ノワール
自家製のサクサクゴーフレットが入ったプラリネをチョコレートでコーティング。
甘くなくはないんだけど、リコリスのようなハーブっぽい甘味を感じる不思議なチョコサブレ。
意外と厚めのコーティングで柔らかな食感のチョコレートと、センターのカリッカリサクサク具合の対比が楽しいガトー。
甘さは控えめ。塩味がおしゃれ。苦味を楽しむ1枚。
エスカルゴ(Escargots Pralinés)
本店のあるブルゴーニュの名物 エスカルゴをモチーフにしたチョコレート。
中にはムースのように滑らかなプラリネ(チョコにペースト状のナッツと砂糖を混ぜたクリーム)が入っています。
通常のボンボンショコラの倍近い大きさ、重さで、食べごたえあり!
エクアドルのダークチョコレート67%の「noir」、
ミルクチョコレート38%の「Chocolat lait」、
ベリーが使われた「Rouges」、
などの種類があります。また日本で行われたサロンデュショコラ(バレンタイン催事)では、過去、フランボワーズの他、柚子やコブミカンが使われた、色鮮やかなものも!
タブレットフリュイ
前述した「パレ」よりも薄い土台のタブレットで、より軽やかにフルーツの甘みと酸味を楽しむことが出来る板チョコです。
「フランボワーズ」にはオリジナルのクーベルチュールを使用、そして「マンゴーパッション」には、エクアドル産、マダガスカル産それぞれ2つのメーカーが異なるクーベルチュールをブレンドしたものを土台にしています。
ブール
名前がわからないのですが、中にソース、外にドライフルーツのかけらをまぶしたようなトリュフもよく見かけます。
2019年はカクテルが主役のアソート。それから、サロショのスターシェフが集合したアドベントカレンダーにも2年?連続で使われていました。
センターは、キャラメルでもない、ガナッシュでもない、フルーツのピュレとカカオバターが使われたトロリとしたテクスチャのソースです。
プティ ランゴ
アーモンドやヘーゼルナッツなどを使ったプラリネの上に、ミルクチョコでぐるりとコーティングした「プティ ランゴ」。
デモンストレーションを見せていただき、出来立てを試食。
余談ですが、聞けば、ヴィダルさんのセミナーやデモンストレーションのイベントは、いつも、試食が豪華な事で有名なんだとか。
この日も、販売している物を同じサイズのランゴを1人に1つずつ配ってくれて、みなさん、大事に持ち帰っていました。
「オリヴィエ・ヴィダル」店舗&通販情報
店舗は、ランス ブルゴーニュ地方 オクセールに。
3 Place Charles Surugue, 89000 Auxerre, フランス
残念ながら日本に店舗はありませんが、チョコレートシーズン(1~2月)には「サロン・デュ・ショコラ」出店により、イベント会場、そして同時期に、三越伊勢丹のオンラインショップにも登場すると思います。タイミングを逃さずぜひ体験を~♪
グルメライターケイのひとりごと
今回改めて思ったのですが、プロフィール写真より、実物の方がずっとカッコいい。
写真変えたらいいのに。
さて、2017年のサロンデュショコラでセレクションボックス フルールをGETしました。
オリヴィエヴィダルの1粒は、彼が旅先で出会ったというプルメリアを使ったお花のボンボンショコラ…
他ブランドの、バラが使われたようなものとは違い、「花」感が強く個性的。
もっと食べたかった!1粒じゃ足りない…。
そして、以下は、期間限定?日本限定で作られたものの備忘録です。
コフレ ショコラ イヴェール
ブルゴーニュの冬をテーマにして作られたボンボンショコラ。
黒トリュフやグレープフルーツ、スペキュロス、マロンなどが使われています。
写真は、2020年、東京オリンピックを記念し作られた6個入りボンボンアソートです。
コフレ ショコラ フリュイ(Chocofruits)
フルーツピュレを使ったボンボンショコラ。
レモン、パイナップル、パッション、ブラッドオレンジなどの黄色いフルーツを使った「ジョーヌ デ トロピック(Fruits jaunes des Tropiques)」、
ラズベリー、チェリー、カシス、ブラックベリーブルゴーニュなど、赤いベリーを使った「ルージュ ドウ ブルゴーニュ(Fruits rouges de Bourgogne)」などの種類があります。