イタリア シチリア島に、観光地化されていないものの、バロック様式の建築物が立ち並ぶ素晴らしい景色を持つ地域があります。
世界遺産でもあるその土地には、イタリア本土とは違ったチョコレート文化が根付いていて、近隣エリアのみならず、日本においてもファンを魅了しています。
…というワケで、このページでは、そんな特別なチョコレートを作る「ANTICA DOLCERIA BONAJUTO(アンティカ・ドルチェリア・ボナイユート)」について、その特徴、おすすめ商品、店舗詳細、お取り寄せ情報などお届けしたいと思います!
目次
「アンティカ・ドルチェリア・ボナイユート」とは?
「ボナイユート」は、1880年、Francesco Bonajuto(フランチェスコ・ボナイユート)が、シチリア島モディカという場所に設立した「F. Bonajuto」という会社をオリジンとします。
手掛けるのは、「古代のチョコ」と呼ばれるアステカ時代の製法で作られたチョコレート。
工房とエレガントなカフェは、すぐに街のランドマークとなりました。
1911年、ローマで開催された国際農工博覧会では、金メダルを獲得。さらに話題に。
「モディカ」ってどんな場所?
イタリアを、”石を蹴るブーツ”の形に模した時、“石”の部分にあたるのがシチリア島ですよね。
「ボナイユート」があるモディカは、そのシチリア島の東南部にある隠れた名都市なんです。
モディカは、かつて要塞都市として繁栄、
その後、1700年ごろ起きた大地震の後にバロック様式の建物が再建され、近隣エリアとともに「Late Baroque Towns of the Val di Noto (South-eastern Sicily)=
ヴァル・ディ・ノート(ノート渓谷)の後期バロック様式の町々」として世界遺産に登録されました。
またモディカはチョコレートでも有名で、そこで作られるものは「モディカチョコレート」と呼ばれます。
イタリアと言えばジャンデューヤやクレミノなどナッティーで甘めの味わいのモノが多いですが、モディカチョコレートはある意味 その逆、ものすごくシンプルな製法で作られたチョコレートなんです。
モディカには、多くのチョコレート店がありますが、中でも最も有名な人気店として知られるのが「ボナイユート」です。
古代製法で作られる「モディカチョコレート」とは?
モディカチョコレートのベースとなる材料はカカオと砂糖のみ。
カカオバターを別途足すことや、乳化剤を使用しません。
コンチング(練り合わせ)の作業時間も短時間で、一般的な”滑らかなくちどけ”のチョコとはまた別モノ。さらに、わざと砂糖の粒を残すよう低温で処理されているため、シャリシャリとした独特の食感を持ちます。
↑角度を変えると、砂糖がキラキラとして、まるでシチリアの砂浜みたい(笑)
一般的なチョコレートが溶けてしまうシチリア島の気候も、その製法が根付いた理由の1つ?ともいわれています。
「アンティカ・ドルチェリア・ボナイユート」おすすめ商品
「ボナイユート」のメイン商材は、タブレット(板チョコ)です。
実は、さまざまなフレーバーがありますので、その一部をご紹介します。
↑↓こちらは、ちょっと珍しい?「ホワイトペッパー(白胡椒)」です。
ビターなチョコレートの最後に、かすかに胡椒の香り。意外に食べやすくてビックリ。
食感も相まって、夏でも美味しく食べられる1枚。
ちなみに、チョコレートのセレクトショップ「c7h8n4o2(チョコガカリ)」のクラウドファンディングで手に入れました。
その他、実はホワイトチョコレートも密かな人気の「ボナイユート」。
ホワイトチョコの喉に残るような独特の感覚が苦手な人でも、ここのホワイトチョコはお勧めできます。
そして「フルーツシュガー」も面白いです。その名の通り、果糖が使われた1枚で、尖った甘みが苦手な方にピッタリ。
定番は「バニラ」と「シナモン」。
創業当時からあるそう。プレーンに近い味わいで、シンプルにカカオの香りを楽しんだり、お酒と合わせたりするのに向いています。
「アンティカ・ドルチェリア・ボナイユート」原材料名 例
ホワイトペッパー:カカオマス、砂糖、ホワイトペッパー
「アンティカ・ドルチェリア・ボナイユート」店舗&通販(お取り寄せ)情報
実店舗
店舗は、冒頭から書いている通り、モディカに。
バッサのドゥオモの近くにあります。
住所:Corso Umberto I, 159, 97015 Modica RG, イタリア(グーグルマップで開く)
電話:+390932941225
https://www.bonajuto.it/
ネット通販、お取り寄せ
「ボナイユート」は日本でも手に入れる事が出来ます。
バレンタイン催事などでも見かけますし、通年、ネットでのお取り寄せも可能!
グルメライターケイのひとりごと
今は閉店してしまったんですが、その昔、渋谷ヒカリエの地下に「TAKIBI BAKERY」がプロデュースするデリカッセン「SALT&SOIL DELICATESSEN」っていうお店があったんです。
2014年ごろだったかな。
当時は、人気のシュトーレンも、入手困難なんかじゃなくって普通に山積みで置いてあって。
お店には、自社商品だけでなくセレクトされたお洒落な手土産系の商品も並んでいて、ボナイユートのチョコレートも、ショックフルールなんかと同じ様に売られていました。
その時購入したのが、私の、初・ボナイユート。
赤い箱の、定番「シナモン」でした。