このページでは、「ボンボン/ボンボンショコラ」の意味を解説します。
「ボンボン」とは、「一口サイズの砂糖菓子」の意味で、チョコレート業界では「中にフィリング(詰め物)が入った一口サイズのチョコレート」の事を指します。
生チョコレートを丸く成型してチョコでコーティングした「トリュフ」も、「ボンボンショコラ」のうちの1種類。
広義に解釈すると、ローストしたアーモンドをコーティングした「アマンドショコラ」や、同じくオレンジピールをコーティングした「オランジェット」もボンボンショコラに分類されます。
目次
ボンボンショコラの作り方(種類)
フィリング(詰め物)が入ったボンボンショコラ。その作り方、種類、構造は大きく2つに大別されます。
ベルギー式(シェルチョコレート)
主にベルギーで多く用いられている製造方法。
型に液状のチョコレートを流しいれ、反転させ中央部の液を落とし外殻を作った後、クリームなどを詰め、チョコで蓋をします。
外側のチョコレート生地が厚めに仕上がるため、中身だけでなくチョコレート生地をより楽しむ事が出来ます。
フランス式(エンローバーチョコレート)
フランスなどで多く用いられているのが、チョコレート液を流しかけ、薄くコーティングして仕上げる製造方法。
*写真は「ジャックジュナン」の工房にて。
手動でかける場合もありますが、多くは、金網の上に中身になるガナッシュやビスケットなどを乗せて、横に移動するコンベアーを使って仕上げます。
チョコレートのコーティングが薄く、繊細な味わい。中身とのマリアージュを楽しみます。
*写真はバスティーユにあるル・ショコラ・アランデュカスにて。
ボンボンショコラの中身
代表的な、フィリング(詰め物)をいくつかご紹介します。
ガナッシュ
チョコレート生地と生クリームをベースにした、滑らかなクリーム「ガナッシュ」。
大理石の上で温度を上げずに仕上げていきます。
プラリネ
アーモンドやヘーゼルナッツと焦がしキャラメルを混ぜペースト状にした「プラリネ」。
キャラメル
砂糖、生クリームなどを煮詰めて仕上げたもの。塩を加えたものも人気。
このほか、ローストしないアーモンドと砂糖のペースト「マジパン」や、カカオの代わりにヘーゼルナッツを使った「ジャンドゥヤ」、「ヌガー」「フォンダン」なども中身としてよく使われます。
ボンボンショコラの歴史
一口サイズのチョコレート(ボンボンショコラ=プラリーヌ)を発明したのは、ベルギーの老舗「ノイハウス」の3代目ジャン ノイハウス。前述の「シェルチョコレート」の製法を開発しました。
*写真はブリュッセルのチョコレート博物館に飾られていた、古いノイハウスのモールド。
ノイハウスはチョコレート専用の箱「バロタン」を発明したメゾンとしても有名です。
写真&文章:グルメライターケイ