このページでは、クーベルチュール(Couverture)の意味を解説します。
クーベルチュールとは、製菓用のチョコレートのこと。
特に、「総カカオ分が35%以上(うちカカオバターが31%以上)」で、「カカオバター以外の代用油脂は5%以下」と国際規格で定められたものを指します。
フランス語で「覆う」「カバーする」という意味を持ち、その名の通り、ボンボンショコラ(一口サイズのチョコ)の上掛けやケーキのコーティングなどに使用します。
一般的なパティスリー、ショコラトリーは、この既製品であるクーベルチュールをメーカーから購入し、それを加工して商品を作ります。
これとは別に、カカオ豆の状態から自社でチョコレートを作る製法を「ビーントゥバー」と言います。
クーベルチュールの種類
カカオ分以外はほぼ砂糖で出来た「ダーク」
乳成分を加えた「ミルク」
カカオの固形分が入っていない「ホワイト」
…の3種類が基本。
さらに近年は「第4のクーベルチュール」として、ヴァローナ社が偶然の産物として作り上げた「ブロンドチョコレート」、さらにその数年後、やはり「第4のクーベルチュール」の謳い文句で開発されたカレボーの「ルビーチョコレート」も人気です。
有名クーベルチュールメーカー
ヴァローナ
クーベルチュールメーカーといえば一番に名前が挙がるのが、1922年にフランス ローヌで生まれた「ヴァローナ」です。
多くの一流のショコラティエがヴァローナのクーベルチュールを使用しています。
個人的統計ですが、「カライヴ」「マンジャリ」といった種類が、よく使われているようです。
ミシェルクルイゼル
1947年創業 フランスパリのメーカー「ミシェルクルイゼル」。
世界9ヵ国に契約農園を持ち、個性的で深く密度の濃い味わいの商品ラインナップが特徴。
やはり、世界中のパティシエがクルイゼルのクーベルチュールを使用しています。
ドモーリ
1994年、イタリア トリノで創業。
希少品種であるカカオ豆を使用し、香り高いクーベルチュールを製造しています。
カカオバリー
1842年創業。フランスのメーカー「カカオバリー」。
様々な商品を取りそろえており、独創的な製品が多いのが特徴です。
ギタード
1868年創業。
フランス人のエティエンヌ・ギタードさんが、サンフランシスコで作った…というちょっと変わった会社です。
カカオの産地や含有量の違う多彩な商品が人気。
フェルクリン
フェルクリンは1908年創業。
契約農園の厳選カカオと、高品質で知られているスイスの「スイスミルク」を使ったクーベルチュールメーカーです。
そのほか、ヴェイス(フランス)、プラリュ(フランス)、DGF(フランス)、カオカ(フランス)、カレボー(ベルギー)、ベルコラーデ(ベルギー)、大東カカオ(日本)などのメーカーが有名です。